毎日新聞全国版で絵本出前講座を紹介
児童書、絵本…先生が勉強

 絵本を学ぶ幼稚園や学校の教員が目立ってきた。 子どもに対する「読み聞かせ」の効果が注目されたり、来年度から12学級以上の学校には司書教諭の配置が義務づけられたことなどが背景にあるとみられ、絵本の専門家らは講師として学校などで話す機会が増えているという。  【横田一】
専門家招き、効果や選本のコツ

 福岡県前原市の市立加布里小(横山英明校長、494人)で先月下旬、20人の教員を対象に「読み聞かせ出前講座」が開かれた。講師は児童本の出版社「ほるぷフォーラム」(福岡市)の松本直美さん。
 これまで、同小では教員が読み聞かせをしたり、1学期には地域で文庫活動をする母親に教室に来てもらうなどの活動を行ってきた。今回は「もっと活動を広げたい。それには教員の方がまず学ばないと」(中村さちえ教諭)との考えで、初の試みとなった。
 松本さんは、絵本のなかで知ったことを子どもは自分の行動で確かめたり、親子のコミュニケーションに役立つ点などを約2時間話した。選本する時のコツなども紹介した。
 教員は熱心にメモしていたが、「その子にマッチした本を選ぶことの大切さを感じた」と中村教諭。
 鹿児島市、山形市、兵庫県芦屋市に事務所をもつ「ほるぷフォーラム」によると、これまでは幼保育園や小学校で主に保護者向けに絵本出前講座を開くことが多かった。一昨年は100回の講座のうち、ほぼ5%だった教育向けの割合が、昨年は120回のほぼ1割になり、今年は7月現在で100回のうち2割とさらに増えているという。

司書教諭の配置義務化も背景に

 大阪国際児童文学館(大阪府吹田市)の専門員、土居安子さんも「学校に行ったり、逆に館を訪れる教員のグループに選本などについて話すことが増えた」。
 また7月末に東京都中野区で開かれた「第19回子どもの本全国研究集会」には教員ら1106人が集まり、昨年より約350人も上回った。司書教諭が来春から配置されたり、夏休みに自宅外での教員研修が一部で求められていることなどが増加の理由とみられるが、同会理事の山田節子さんは「過去最多。1000部用意した資料が足りず、あわてて増し刷りした」と、本に対する教員の関心の高まりに驚いていた。

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