そういう子は、まだ本の楽しさ、読み聞かせの楽しさを知らないんですね。
まず確認していただきたいのは、読んでいる本が、その子の「聞く力」に合っているかどうかです。
聞く力が育っていないのに、年齢相応の本を読んであげても、集中して聞く
ことはできません。
その場合、絵本の内容をよりやさしいものにかえてあげることが必要です。それから、押しつけになっていないかということです。
子どもがほかにや
りたいことがあっても「この時間は絵本を読み聞かせる時間よ。じっと座って聞きなさい」ということでは、義務になってしまい、楽しくありません。日常生活の中で自
然に、そして、「本でも読もうか」という気楽な感じで読み聞かせてあげるのがいいと思います。
それから、集中して聞ける環境が整っているかどうかということです。
テレビがついていたり、好きなおもちゃが目の前にあったりすると、どうしてもそちらに注意を引かれてしまいます。絵本に集中できるような環境を整えてあげることが
必要です。
そういうことに注意しながら繰り返し読んであげていると、子どもはきっと絵本が好きになってくれると思います。「集中させるにはどうすればいいか」というより、「好きになってくれるにはどうすればいいか」というように考えたほうがいいんじゃ
ないでしょうか。
そのためには、まず読み手が絵本を好きになることです。「集中して聞いて!」と焦ったり、いらだったりしてしまうと、それは必ず聞き手のほうにも伝わります。
子どものペースに合わせて、日常生活の中で時間を見つけながら、気楽
な気持ちで読んであげてほしいと思います。
(「絵本講師・養成講座」テキスト5巻より) |