9. うろうろ歩き回って聞いてくれないんだけど…

 そういう子は、まだ本の楽しさ、読み聞かせの楽しさを知らないんですね。
  まず確認していただきたいのは、読んでいる本が、その子の「聞く力」に合っているかどうかです。 聞く力が育っていないのに、年齢相応の本を読んであげても、集中して聞く ことはできません。
 その場合、絵本の内容をよりやさしいものにかえてあげることが必要です。それから、押しつけになっていないかということです。

  子どもがほかにや りたいことがあっても「この時間は絵本を読み聞かせる時間よ。じっと座って聞きなさい」ということでは、義務になってしまい、楽しくありません。日常生活の中で自 然に、そして、「本でも読もうか」という気楽な感じで読み聞かせてあげるのがいいと思います。

 それから、集中して聞ける環境が整っているかどうかということです。
  テレビがついていたり、好きなおもちゃが目の前にあったりすると、どうしてもそちらに注意を引かれてしまいます。絵本に集中できるような環境を整えてあげることが 必要です。
  そういうことに注意しながら繰り返し読んであげていると、子どもはきっと絵本が好きになってくれると思います。「集中させるにはどうすればいいか」というより、「好きになってくれるにはどうすればいいか」というように考えたほうがいいんじゃ ないでしょうか。

 そのためには、まず読み手が絵本を好きになることです。「集中して聞いて!」と焦ったり、いらだったりしてしまうと、それは必ず聞き手のほうにも伝わります。
 子どものペースに合わせて、日常生活の中で時間を見つけながら、気楽 な気持ちで読んであげてほしいと思います。
(「絵本講師・養成講座」テキスト5巻より)

(「子育てレシピ」より)

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